本当に書きたかったのはこっちの話。“週末をまたぐ方法”。
「週末をまたぐ」ってどういう意味かっていうと、オレの場合、比較的長いスパンでひとつのタスクなりミッションなりに取り掛かることが多くって、結果、一日で仕事を片付けられないことがでてきます。そうすると当然翌日に続きをやるわけで、月曜に終えられなかったことは火曜の朝に、火曜に終えられなかったことは水曜の朝に持ち越します。この仕事のやり方で問題が起きるのは金曜から月曜に“またぐ”場合。月→火なら前日にやってたことの続きだから頭が憶えてるけど、月曜朝に金曜の続きをやる場合、3日前のことだから記憶があいまい^^;。何やればいいかは憶えていても細かい注意点が抜けたり、ひどい時はPC立ち上げてスケジュール見てやっと、「ああ、これをやるんだ、今日は」って思い出すことさえあります。
で、「こりゃいかん」って考えて、編み出したのがこの方法(編み出したなんて書くと大げさに聞こえるかもしれないけど、自分の中でこれはそれなりの“発明”(笑))。
金曜帰る時に、月曜朝何をしないといけないかを付箋に書いて、PCのパームレスト(ノートPCの、タイプするとき手を置く部分)に貼っておく。
「なんだそんなことか」って声が既にあちこちから聞こえてきていますが(笑)、付箋にメモるだけだから所要時間数十秒だし、パームレストって絶対に見るし(普段から付箋をそこに貼っている人は別にして、付箋を気にせずその上に手を置いて仕事を始められるほど鈍い人もそうそういないでしょう^^;)、それなりに実効性(ただ効果を上げられるだけじゃなくて、簡単に続けられることも大事)が高い方法だと思ってます。
このHACKS(←あえて使ってます。この話を書こうとした時に「これっていわゆるHACKSってやつ?」って思い始めたら、思考がそっちに突き進んじゃって↓の記事ができました(笑))、「月曜朝は週末ボケしてますー」って人はぜひ試してみてください。一枚の付箋が、金曜から月曜へ、仕事をスムーズにつないでくれます。
※HACKSが特集されているサイトはこちら。(念のため、誤解のないように言っておくと、こういう仕事をやりやすくする方法を考えること自体に否定的なわけではありません(IDEA HACKS!もTIME HACKS!も読んだし持ってるし(笑)。こういう類の本は載ってるHACKS全部を自分のものにしようとするんじゃなくて、「使えそうなのがあったらやってみる」くらいのスタンスで読むといいと思います)。HACKSっていう言葉が定義があいまいなまま、あちこちで使われてバズワード化していくことを危惧しているだけです。)
そういやちょっと前に出た「Web2.0」。この言葉もなんとかしたい。こっちはHACKSよりもタチが悪くて、というのはこれに便乗した「~2.0」っていう言葉が大量に世に出回っているから(HACKSにもまして、容易に派生語を作れてしまう点がタチ悪い)。誰かが「Web2.0」ではない「~2.0」っていう言葉を使い始めたあたりで「やばいな~...こりゃマネするヤツが大量発生するだろうな~」って思ってたんだけど、今となってはそのヤバさは想像を超えていて、本屋で棚を見渡してみると「口コミ2.0」だの「マーケティング2.0」だの、もういい加減にしてほしい(仕事柄、マーケティング関連の書籍は読み漁っているけど、このへんのはタイトルで読む気が失せる)。この前見たのは、というかけっこう平積みになっているので見たことある人は多いと思うけど「ヒューマン2.0」。「私は今までの人間とは違う人間ですよ」って、著者のやってきたことは確かに凡人の域ではないかもしれないとは思うけど、だとしてもせいぜい「ヒューマン1.1」くらいじゃなかろうか(ヒューマン2.0を名乗りたかったら、空を飛ぶか、エラ呼吸するかしなきゃダメだと思う(笑))。
で、先々週かな。「ここまで来たか」と思ったのが「Web3.0」。「2.0」でさえ、言葉が独り歩きしてる感があるのに(そういえば「ユビキタス」も出てきた当時そんな感じだったような...)、「誰も定義しない今のうちに!」とばかりに「Web3.0」を謳っている。
うーん...なんだかなあ...。不快感を緩和するために、この際新たな「~2.0」を見るたびに楽しんでしまおうか(笑)。
※業務機密上、このドキュメンタリーは多分にフィクションを含んでいます。
オレらが考えた企画が日の目を見るか、はたまた叩き潰されて闇に葬られるか、決戦の日がやってきた。相手はCEOをはじめ経営陣一同。オレらも必死だけど、彼らも必死だ。企画の穴を見落としGOサインを出せば、会社が傾くかもしれない。
もちろんオレらは会社をよくするためにこの5本の企画を考えたわけで、それに際しては経営陣になったつもりで、何度も何度も、内容を吟味してきた。週末を返上し50時間以上寝ていないメンバーもいれば、2週間、根拠付けのデータを探し続けたメンバーもいる。その過程で作られたPowerPointは500枚をゆうに超えるだろう。過去にこのメンバーで同様の試みをした時は散々な結果だったらしい。オレら戦略企画室の存在意義を示すためにも、もう同じ過ちを繰り返すわけにはいかない。
企画会議開始、30分前。
発表者がネクタイを締め直し、ジャケットを羽織って経営会議室へ向かう。マネジャーとオレは扱いとしては“部外者”なので会議には出席できない。「forza55さんたちは出ないんですか?」の声に「もう僕らはやるだけのことはやりましたから。あとは発表される皆さんがきちんとやってくれるはずです」と力強く応え、5人の発表者それぞれと固く握手を交わし、送り出す。
2時間半後には、結果が出る。
企画会議開始。
戦略企画室に残ったオレらは時計に目をやりつつ、“前線”にいる彼らの健闘を祈った。勝ち負けの判断基準は、これから2時間で5本の企画全てにGOサインが出れば勝利。それ以外は全て負けを意味する。5本中、4本が通っただけでは意味をなさない。時間切れも同様。
会議開始から1時間が経過。
発表が済んだ者から帰ってくるはずなのに、時間の半分が経過したこの時点で一人も帰ってきていない。まさか、最初の企画から総攻撃を受けてしまっているのか...。戦略企画室に残っているメンバーの脳裏に、過去の敗戦時の記憶が蘇る。滑り出しが肝心ということで、最初には最も自信のある企画を据えた。その傑作を持ってしても突破できなかったのか...。
会議開始から1時間10分経過。
なんと2人同時に帰還。初の戦況報告が戦略企画室に舞い込む。「予定以上に時間はかかったが5本中2本はGOサインが出た!」とのこと。一同胸を撫で下ろす。
が、残り50分で3本。ここまで1本あたり35分かかったことを考えると、全く緊張は解けなかった。3人目の帰りを待つ。
会議開始から1時間30分経過。
3人目はまだ帰ってこない。先に帰ってきた2人も、自分の担当企画が通ったとはいえ、全く落ち着かない様子だ。
会議開始から1時間40分経過。
3人目、やっと帰還。GOサインが出たとのこと。これで5本中3本が通った。
が、残り20分で2本...。状況は厳しさを増している。
会議開始から1時間50分経過。
残り10分。4人目が帰ってこない。傍にいた誰かが、「負ける...」と口にしたのが聞こえた。でも、まだ諦めるには早い。
会議開始から1時間51分経過。
タバコ部屋で4人目発見との報せが舞い込む!(笑)結果はマル。ヘビースモーカーの彼は戻ってきての戦況報告よりも、緊張から解放された至福の一服を優先したようだ。誰もが「おぃおぃ」と思ったはずだが、わずか10分でGOサインを得た彼に文句を言う者など、いるはずもなかった。
残るは1人。
会議開始から2時間経過。
部屋のドアを皆が見つめる。待ちきれずに自席を離れ、ドアの傍で立って待っている者もいる。
そして...5人目帰還。皆が彼を取り囲むのより一瞬早く、彼の笑顔がこぼれた^^。
勝った。。。
2時間で5本の企画を無事に通し、会社全体としてその企画を推進していくことを了承してもらえたのだ。皆の笑顔があふれ、あちこちで握手が交わされている^^「これで他部署に見えるように、旗を大きく振って、会社全体を巻き込んでいける!」
その5分後。
戦略企画室の担当役員が帰ってきた。もちろん彼も会議出席者の一人。
年配の彼が、部屋に入ってくるなり、なんとガッツポーズをしてみせる!(笑)みんな「○○さんのガッツポーズなんて見たことねぇ!」なんて言いながら喜んでいる^^普段はちょっとやそっとでは話しかけられない彼の周りにも、この時ばかりは人が集まり、「○○さんのご自宅のワインセラーに入っている一番高いワイン、今度持ってきてください!」なんて調子のいいお願いまで飛び出す始末^^。
皆、本当にがんばったから、こんなにうれしかった。
でもこれはまだまだスタートに過ぎない。この今回了承を得た5本の企画を、全社的に推進して結果を出して初めて、本当の「勝利」に昇華するんだろう。
-おまけ-
その夜、早速祝勝会が開かれた。言うまでもなく、それはそれは大盛り上がりな大宴会^^。解散して皆で店を出るときに、今回の企画立案プロジェクトオーナーの方から肩を叩かれた。
「いろいろわからずに大変だったと思うけど、一生懸命やってくれて、ありがとう。」
オレが仕事していて、言われて一番うれしい言葉です^^「ありがとう。」
↓の日記で「明日からは復帰したい」とか書いたけど、有言実行で翌日から仕事に戻りました。2日間の傷病休暇。
先週はプロジェクト的にも作業がピークを迎える週で、一番大事な時だったから医者の言うことを守らずに出てしまったんだけど...その1週間を終えた今、結構な無力感を抱えています。っていうのは...無理して“戦場”に戻ったのに、なんか思ってたより何もできなかった...(もちろん家で寝てるよりは全然高いValueは出せてたと思うけど)。
今までと全然違う“畑”だからそりゃ最初から活躍できるとも思ってなかったけど、でもあんなに何もできなかったなんて...。周りの人はもしかしたら「よくやった。十分だ」って言ってくれるかもしれないけど、少なくともオレ自身が納得してない。
うーん...過ぎたことは過ぎたこととして、この悔しさを胸に、また次がんばっていくしかないかな。
昼から高熱は出ていたんだけど、壁をつたわないと歩けない、かつ、起きてる時さえも言っていることの意味がよくわからない(家族談。朦朧とした意識で「体はある」とか言ってたらしいです。「酷い状態ではあれど、体自体はあるぞ」ってことをアピールしてたのでしょうか...)状態だったので病院には行けず、今朝ようやく病院で薬をもらって快方に向かい始めた感じです。
40度にもなるとまず汗をかく量がすごかった。サウナ入って何分か経つと、鼻の頭から汗のしずくが落ちるじゃないですか?あの「鼻の頭からしずく」を家の中で体験しました。Tシャツも5枚は換えたんじゃないかな...。きっとオレの体が、「体はある」の“体”が^^;「こいつを発汗させて体温下げなきゃ死んじゃうぞ」って判断してそうしたんでしょう(一般的に、42度を超えると脳細胞の破壊が始まり生命が危険に晒されると言われています)。ありがとう、オレの自律神経。
病院の先生曰く、「明日は(当然)休みますよね?あさっては...もしかしたら出れるかもしれませんね」だそうで。個人的には昨日、今日休んだだけで大ダメージなので、明日から復帰したいところです。そのためにリハビリも兼ねてこうしてBlogを書いてるんだけど...。
あぁ、でも峠を越えてよかった。
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