今回のプロジェクトでは「人を育てる」のも役割のひとつに入っています。プロジェクトに入って2週間になり、ぼちぼちその役割も本格的に動いてきたんですが...改めて、人を育てるって本当に難しいですね^^;。「ある仕事をできるようになってもらおう」と思った時、マニュアル化できるような決まった作業であれば、一度やり方を示して次回からその通りにやってもらうとかできますが、そうじゃない、ちょっと頭を捻らないといけないような仕事をできるようになってもらおうとしたら...これがなかなか大変で...(オレがそういうのに慣れていないっていうのも多分に要因としてはあります^^;)。
具体的にイメージできるようにひとつ例を出してみましょう。何でもいいんですが、例えば、レストランのシェフを考えてみます。レストランのシェフが習得しなければいけない、次の2つのスキルを考えてみてください。
(A) ビーフシチューの作り方
(B) 新メニューを考案する方法
(A)は比較的簡単に後輩のシェフに教えることができそうですが(ビーフシチューという料理の奥深さはさておき)、(B)を他人に教えるのは少なくとも(A)に比べると難しいですよね?(A)は「こうやってこうやってこうすれば、ほら、ビーフシチューができた!」ってやってみせて、それを真似してもらえばOKですが、(B)は「こうやってこうやってこうすれば、ほら、新メニュー誕生!どう?美味しいでしょ?~中略~ね、新メニューバカ売れじゃん^^」ってやったところで、彼が素晴らしい新メニューを考案できるようになるとは思えません。せいぜい、例として作ってみせた“バカ売れ新メニュー”に毛の生えたようなのが出てくるのがオチでしょう。
今回オレが教えないといけないのはこのうちの(B)の方なんです。これ、どうやって教えたらいいんでしょう?
自分なりに考えてみたところ、両極端な2つの方法があるんじゃないかと、今のところそこまで考えが進みました。
[方法その1]
自分は一切アドバイスをせず、また手も出さず、とにかくやらせてみる。彼はひたすら試行錯誤をする羽目になり、場合によっては自分が編み出した新メニューが全く売れないという憂き目に遭うかもしれないが、「なんでそれが売れなかったのか」などを自問自答するうちになんとなくコツをつかんでいくだろう、というスタンスを取る。
[方法その2]
自分が新メニューを考える時に考慮するポイントや発想法等を全て事細かに解説し、彼にやらせてみる際には常に自分が隣に居て彼がちょっとでも間違った方向に行きかけたり、考慮を漏らしている点があったりした時にはすぐに指摘する。
この2つの方法は上に“両極端な”と書きましたが、一般的にはおそらくどちらをとってもベストな方法ではないと思います。[その1]と[その2]を適度なバランスでミックスする、要は「完全に放置するわけではなく、かといって全部教えてしまうと“気づき”を得ないだろうから、“気づき”を得られるようなアドバイスを要所要所でしてあげるー」みたいなのが理想なんじゃないかと。(ちなみにパターン(A)の、ビーフシチューの作り方のような、マニュアル化できることについては[その1]の要素は無くてもいいかもしれません。そこで[その1]をやると彼オリジナルのものすごく美味しいビーフシチューができる可能性は生まれますが、そのレストランの正規のビーフシチューレシピをマスターするのには時間がかかり過ぎます)
で、その理想のバランスがどこか、今まさに探ってるところなんですが、これが本当に難しい!相手によりけりな部分も大きいと思うので相手を見ながらやっているんですが...うーん...(修行中特有の苦悶)。
って今これを書いてて気づきました。オレはまさに今、「人を育てる方法」というパターン(B)のスキルを習得しようとしている最中なんじゃないかと(笑)。しかもどちらかといえば[その1]のやり方の中で^^;。
> 場合によっては自分が編み出した新メニューが全く売れないという憂き目に遭うかもしれないが、「なんでそれが売れなかったのか」などを自問自答するうちになんとなくコツをつかんでいくだろう、
さっき自分で書いた[方法その1]のこの文↑を置き換えてみます。
「場合によっては自分の取った方法が悪く、相手が全く成長しないという悲劇を見るかもしれないが、『なんで彼はできるようにならなかったんだろう?』などと自問自答するうちになんとなく人を育てるコツをつかんでいくだろう。」
...あはは^^;確かにこう考えることでコツを自分で体得してる感覚はあるけど...時間かかりそうだなー(笑)。
がんばりますね。
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